都議会閉会。最終日の討論を奥澤都議が行いました

本日は令和2年第3回臨時会最終日。議案の議決等に先立ち、無所属 東京みらいからはおくざわ高広都議が討論に立ちました。

新型コロナウイルスの感染拡大防止対策などを盛り込んだ総額3413億円の補正予算や新型コロナウイルス感染症対策条例の改正などについて可決し、閉会しました。


討論には今回東京都から提出されている議案や条例改正案、補正予算案などに加えて、予算には入っていないけれども「取り組むべき重要事項」を改めて申し上げることで、今後の取り組みへの要望としてみらいの立場を明らかにしています。


特に今回は陳情で採択となった自殺対策の抜本的強化や、

児童虐待防止に向けた児童の居場所の確保や子育て支援策の充実、

女性の失業者対策など、

今回の議案や補正予算案だけではカバーし切れていない課題への対応が早急に求められるということを指摘しています。


たった三人の会派ですが、

それぞれの聞き取ってくる声や現場・業界の状況を照らし合わせて、

今の東京都をはじめ、日本全体に広がり続ける厳しい状況にある人たちへ、

まだまだ今取り組んでいる内容の事業に加え、幅広くきめ細かく支援を行っていく必要があると考えています。


苦しいところにある人への支援を求めることに、

右も左もない、と私は考えています。


最後に、討論全文を載せておきます。

本会議終了後、すぐに次期の常任委員会が開催されました。

私は初めての都市整備委員会に所属します。




<討論 全文>

無所属東京みらいを代表して知事提出の全議案に賛成の立場から討論を行います。

 まず、東京都新型コロナウイルス感染症対策条例については、都民や事業者に対し努力義務を課し、その実効性を高めようとする点に賛同します。ただし、場合によっては事業者の公表を行うとの点については、感染者や関係者、業界全体が責められることのないように慎重に行うべきです。また、7月に専決処分された感染拡大防止ステッカーの表示を努力義務としたことについては、施設ごとの対策が万全かどうかを今後確かめていくという状況であり、一歩間違えば、東京都の取組や情報の信頼を損なう可能性もあります。本条例をはじめ、感染拡大を防ぐために最も重要なことは、都民の皆様の正しい理解を得ることです。丁寧な議論を積み上げ、都民の代表である議会も責任をもって賛否を示していくプロセスも大切にしていただきたいと申し述べておきます。

 東京iCDCでは、より実効性の高い対策がなされることへの期待が高まっています。その機能を存分に発揮するためには、国や近隣県、区市町村、また大学や他の研究機関、時には経済団体等との綿密な連携が重要です。まずは足元から、各局の連携を強め、これまでの対策に関する効果検証も行うよう求めます。また、専門家ボードの政策立案や助言の有効性を高めるためにも、権限や責任を明確にし、一定程度独立した機関であるべきと申し述べておきます。

 補正予算案に盛り込まれているPCR検査体制の充実に向けた支援や家族等が感染した際の要介護者や児童の受入体制の整備、高齢者等のインフルエンザ予防接種無償化などは重要であり、賛同します。検査体制強化のボトルネックと言われていた保健所の負担軽減についても、トレイサー班をはじめとする取組に期待しています。また、感染拡大防止と経済活動の両立を図るという点で、感染拡大防止対策への支援を延長し、予算を増額したことも重要です。一方で、経済港湾委員会の質疑では、ガイドラインに明記されていない非対面サービスの導入については、支援対象ではないことが明らかになりました。長丁場となる中、非対面サービスへの転換は非常に有効な手段であり、改めて支援を求めるものです。

新型コロナの雇用に対する影響は、特に女性に直撃しているという現実に目を向けなければなりません。7月の総務省労働力調査では、女性の就業者は前年同月比で54万人減少し、男性の2倍強とのことです。このような状況に対し、政府は女性の再就職支援を強化する方針とのことです。都においても女性がその能力を活かし、働きやすい職場に再就職ができるよう、より一層の後押しをお願いします。また、一般質問で問題提起をしましたが、保証人を立てられない場合でも、例えば、行政が保証人を代行できるようにするなどして、本人の適性や能力に合った職場と巡り合えるような仕組みについて、検討を行っていただきたいと思います。

 介護事業者の倒産が過去最多のペースで増えていることも憂慮すべき問題です。新型コロナ感染を恐れてサービスの利用を控える動きが出ていることなどが影響しているとみられています。都民生活を支える福祉事業者に支援が行き届いているのか、改めて現状を確認し、必要な対策を講じていただきますようお願いします。

 厚生委員会では、自殺対策の強化に関する陳情が趣旨採択となりました。警察庁によると、ことし8月に自殺した人は全国で1,854人であり、去年の同じ時期に比べて16%増加したとのことです。中でも、30代以下の比較的若い世代の女性の自殺は去年より74%増加しているとのことであり、早急な対策が求められます。改めて、抜本的な対策強化を求めます。

 児童虐待の未然防止について申し上げます。本年3月以降の警視庁への児童虐待の通告は、昨年と比べ4割を越える増加件数で推移しているとのことであり、ステイホームの推奨や地域の中の居場所開設が制限されていたことにより、児童虐待のリスクが高まっていることを懸念しています。感染症対策の強化に加え、児童の居場所確保などこれまで虐待防止の命綱となっていた取組や、虐待や産後うつの早期発見につながる乳幼児健診等についても、中断することなく継続して行われるよう、区市町村の取組への支援を求めます。加えて、アウトリーチ型の子育て支援策のさらなる充実を検討いただきますようお願い申し上げます。

 児童生徒の学びを支える取組については、75%の児童生徒になんらかのストレス反応が出ているとの調査も踏まえ、まずは一人ひとりの心のケアに注力していただきますようお願いします。また、諸外国の研究では、臨時休校がもたらす学力や学歴、生涯所得への影響は小さくないとの報告もあり、例えば、埼玉、福岡、千葉、兵庫などの学びの調査では、インターネット環境に恵まれない場合の支援不足や、家庭学習だけでは内容を理解できていないという実態が明らかになったとのことです。一人ひとりの置かれた状況や個性、能力に寄り添った学びの実現へ向けて、実態調査に乗り出すべきであると申し述べておきます。

 次に、職員向け福利厚生制度における同性パートナーの取り扱いについて申し上げます。都職員の勇気ある行動により問題が明らかになり、改善に向けた検討がはじまることは歓迎すべきものです。しかし、大切なのは、LGBT等の性的マイノリティの方々は特別扱いではなく平等な扱いを求めていると言うことです。世田谷区では、「同性パートナーも、事実婚に準ずるとする社会通念が形成されている」という画期的な見解が表明されました。制度の見直しにあたっては、「事実婚に認められている制度を同性パートナーにも認めてほしい」という声をまっすぐに受け止めていただきますよう、切にお願いいたします。

 名誉都民に選ばれた横尾忠則さんは、「東京には文化、経済、あらゆるものが集中し、世界中から情報が集約、集結されている。東京の空気に触れることで東京が僕に肉体化し、インスピレーション(ひらめき)の源泉になっている。」と話しています。新型コロナは、人の密集を避け、物事の動きを止め、じっと息をひそめるよう私たちに求めてきます。そのような中にあって、これまで私たちの暮らしに彩りや勇気を与え、苦しみや怒りを解放し、生きる力の源泉となってきた文化芸術活動が危機に瀕しています。感染リスクに鑑み、あるいは行政による発信や報道等によりマイナスイメージを拭えずにいる業界等では、元通りに観客を入れた活動の再開を踏み切ることができずにいます。結果として、ライブハウスや貸しスタジオなどの閉店が相次ぎ、実演の場も失われています。

 来年の東京2020大会は、スポーツの祭典というだけではなく、文化の祭典であることを忘れてはなりません。東京の文化芸術が再び世界に向けて光を放つことは、必ずや世界中の人々に希望を与えることになります。東京の文化の灯(ともしび)を守るべく、力強い後押しを改めて求めるものです。

 最後になりますが、今回の補正予算では、都債も発行するなど、財政面でもこれまでとは異なるフェーズに入っています。経済が元に戻る見通しも立たず、また、災害もいつ起こるか分かりません。だからこそ、組織の垣根を越えて、官民の立場を越えて、知恵を出し合い、工夫を重ねていかなければなりません。賢い支出の徹底を求めていくとともに、私たちもあらゆる主体のかけ橋として、建設的で本質的な提案を重ねていくことをお誓いし、討論を終わります。

斉藤れいな(さいとうれいな)公式サイト

東京都議会議員 南多摩選挙区選出 斉藤れいなの公式ホームページです。