里親と養子縁組の違いって、知られているの?品川景徳学園の視察で教えられたこと。

本日は、視察と意見交換に、児童養護施設の品川景徳学園に伺わせていただきました。

森澤都議もオンラインで一緒に意見交換に参加させていただき、

社会的養育を最前線で進めておられる現場の声を伺いました。


基本的に、人員の配置や児童の措置基準などについても、とにかく

「国の基準や計画の変更」があった時には

「東京都の計画や補助要件の変更」があり、

その先にある施設や児相などの運営等が変わっていくという大前提があるので、

色々現場で感じておられることがいかに国の方にスピーディに伝わっていくか、ということも非常に重要だなぁと、総じてお話を伺いながら感じてしまいました。。

高橋施設長と、学園前で。


本日お話に伺った内容の中でも、私たち東京みらいでも重要視して取り組んでいるのが、実の親のもとで暮らすことができない子どもを家庭と同様の養育環境で養育することを目指す「社会的養育」の推進です。


さて、この社会的養育、という言葉、少し聞き慣れない方も多いのではないでしょうか。私はお恥ずかしながら、議員になってから知った言葉でした。

そもそも、里親制度、というものと、養子縁組というものの違いは、ご存知の方は多くはないかもしれません。

本日の高橋施設長との意見交換でも、現在里親登録をされている方への里親説明会などが各所で開かれている時に、そこで改めて里親制度と養子縁組制度の違いを説明して行っていることや、これまでは里親登録は「里親希望者」のみだったのが、最近東京都では「養子縁組希望者」も登録できるようになったことなどから、少しその説明が丁寧に行われる必要がある、ということを伺いました。


日本財団のホームページにわかりやすく説明する図がありますので、こちらを参照ください。




「里親制度」とは、育てられない実の親の代わりに、一時的に(2年間、などの期間の設定が行われます。実際には1ヶ月などからでも可能です。)子どもを預かり育てていただく制度で、里親は子どもたちと法的な親子関係はありません。親権者は実の親です。子どもの年齢を原則18歳まで、としています。子どもはその後、実の親のもとへ戻るか、18歳で自立をすることで、里親の元を離れることになります。(子ども本人の希望や里親からの申し出があれば、それ以外のタイミングでも施設等に戻ることもあります)


「養子縁組制度」は、それに対して、実の親ではない育ての親に法的な親子関係を成立させる制度です。

養子縁組には普通養子縁組と特別養子縁組があります。

普通養子縁組は実の親との親子関係も消滅せず、成人なども跡取りのいない家族に入る例などがあります。子どもの年齢制限はありません。離縁も可能です。

特別養子縁組は、原則、実の親の同意を得て実の親との親子関係が消滅し、養親との親子関係をもって児童が家庭と同様の環境で安定して育ってゆくことを実現するものです。子どもの年齢制限がかつては6歳までとされていたのが、2018年に原則15歳未満まで引き上げられることとなりました。親子関係を解消することは原則できない制度です。


この、里親制度と養子縁組制度を混同されている場合が散見されるということは、実は各所で伺います。

里親=子どもを育てて行っていつかは親子になる、というように考えている方も多いことから、里親になりたい、里親に登録したい、という人の中には「自分の子どもがいつか欲しいと思っていた」という事情のある方などもいて、自分の子どもになるのであれば「女の子がいい」「男の子がいい」「まだ小さい子がいい」「元気な子がいい」などの、様々な想いが入ってきてしまう、というようなこともあるそうです。

とはいえ、実の親のもとで過ごすことができていない全国約45000人のお子さんの中には、例えば虐待を受けてきたお子さんや、ネグレクトで心に傷を負っているお子さんもおります。お子さんたちと向き合い、日々様々な問題を一緒に乗り越えて行ってくれるようになるために、里親となる方々にも本当にたくさんの支援が必要であることは、実際に里親経験者の方々からも伺っています。


子どもを育てるということは、実の親であっても親自身が試されるような場面が多々ある中で大変な仕事であるということは間違いありません。

里親となる方の中には、子育てそのものが初めてという方がいることもあり、様々に日常の中で直面する問題に対処しきれず、里親そのものを続けることを断念されるケースや、児童相談所などから養育委託を停止させていただくケースも少なくないということも伺っています。


かつて、実際の里親の方から伺った話が思い出さされます。

里親制度は、「社会の中で、自分たちの家庭を資源として使ってください」という気持ちで進めることが望ましい。

子どもが欲しいとか、

親になりたいとかを考えてしまうと、

実の親を否定するようなことを子どもに伝えてしまう危険性もある。

あくまで自分たちのところは一時的な家庭養育の場であって、

それ以上でもそれ以下でもない、

というようなことを、タイガーマスク基金主催の勉強会で市議の方と一緒に伺ったことがありました。


東京都の里親家庭登録は、年々増えてはいるものの、まだまだ東京都を含め、里親の方への周知啓発や理解促進、また委託にあたっての支援というものはさらに充実させていく必要があると考えています。


国が社会的養育推進計画の中で里親委託率を上げよう、里親登録数もだから増やさねば!と謳ったとしても、

実際にしっかりこの制度の目的を理解してくださり、共感して実行してくださるご家庭が増やせるかどうかが、里親推進の成功にはかかっているのだと思います。


引き続き、会派や親子・子育て応援ラボをはじめとして、各所の皆様と連携して取り組んでゆきたいです。

斉藤れいな(さいとうれいな)公式サイト

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