DV被害者を支えるには、住まい・仕事や子育てなどその先の自立支援が必要。

東京都の、「ささえるライン」をご存知の方はまだそんなに多くないと思います。

配偶者やパートナーからの暴力についての相談窓口として、

これまで電話や対面での窓口のみであった東京都が、

昨年8月18日から一か月間、ライン相談を試行実施しました。

そのライン相談が「ささえるライン」です。


この実施の結果について、東京都のホームページで公開されています。



もともと、友達登録数の目標を2000、としていたということですが、

蓋を開けてみると、友達登録をした人の数は7807人。

そして、これまでこのような行政窓口に相談したことがない、という

20代・30代の女性も多かったということや、

男性の相談者もいたということから、やはり若い世代に気軽に使っていただけるLINE相談を試行実施したことは重要です。


LINEでのやりとりで相談が完了するケースもあれば、

実際のウィメンズプラザ(東京都配偶者暴力相談支援センター)の電話相談へと繋がれて、そのさきの支援・・・例えば住まいの確保や離婚に関係する相談などへと進んでいったケースもあるようです。


印象的だったのは、相談をした方の中に、

DVについて自分が被害を受けているという認識はある(パートナーから虐げられている、暴力を振るわれていることがわかっている)ものの、

どう対応すればいいかわからない、と具体的なその後の行動や道筋について、全くイメージできていないという方が多くいたという事実です。


家庭内での出来事、家族からの暴力などについて、どうしてもどこかに相談をするということや、そもそもそこから逃げて違う居場所を見つけるという発想が出てきにくいのかもしれません。


自分一人では、子どもを育てていけないから。

自分だけになったら、仕事をして経済的に自立していくことができないから。

配偶者がいなくなったら、今の生活を続けてゆけないから。

等々の理由で、例え暴力などを配偶者から受けていたとしても、堪えてしまう、我慢してしまう、ということも少なくないと伺います。


経済的な理由や不安などから、自らの心身に対して日々暴力を振るわれることに甘んじなければならないという方が多いというのならば、やはりその方たちが「たとえ一人になっても、住む場所が見つけられる」「自分だけでも子供を育てていける」「経済的に自立していくための仕事につくことができる」という状況になれるよう、きめ細かい支援に行政側は取り組んでいく必要があります。


配偶者から暴力を受けていながらも、

実際にどこかに相談する、家や仕事を探す、子供と一緒に家を出る、などのアクションを起こせない方が多くいるのは、

今日本でひとり親として子育てや仕事をしていくことに様々な面での支援が足りていないため、ひとり親などの生活困窮などのニュースも多く報道されていることも関係しているのではないでしょうか。

例えば、こんなニュースです。

パートナーから様々な種類の暴力(経済・精神・身体・性的など)を受けながら、そのパートナーと離れない、別れない選択を続けている方が、もし一人になった後に自立し、子どもがいる場合子どもを安全に満足に育てていくことができることがわかっていたら、(もちろんその暴力の深刻さにもよりますが)自分と子どもにとって選ぶことができる選択肢が増えるかもしれません。


ひとり親でも子どもが安心していられる保育や学童や放課後子ども教室の場所がしっかり確保されていて、子どもと一緒に住み続けられる住まいが確保できて、子どもの望む学習体験を与えることができて、自らの仕事は育児と両立できるよう柔軟な働き方を許容されるものであったなら、

残りの人生をひどい暴力に耐える必要はない、という選択を取れる人も生まれるかもしれません。


もちろん人生の選択は人それぞれであり、配偶者からの暴力について、離れて自立することだけが推奨されるとも限りません。が、どうしてもコロナ禍でも苦しんでいる女性が多くなっているという報道を見るにつけ、様々な場面で女性の選べる選択肢をもっともっと増やしていかなければならない、それがまだまだできていないと感じさせられています。


DV被害者への相談の実施結果から、その先にあるべき行政の支援とは何か、改めて考えさせられます。


ご興味のある方は、東京都のホームページをご覧ください。

引き続き、皆様からのご意見をお待ちしております。

斉藤れいな(さいとうれいな)公式サイト

東京都議会議員 南多摩選挙区選出 斉藤れいなの公式ホームページです。