地域により児童養護や退所者支援に差が出ないよう取り組むのが東京都の役目

先週から、都内の児童の社会的養護に関わる方から

「地域により、さまざまな児童養護の現状に差が出始めてしまっている」

というお訴えがあり、東京都に聞き取りを行っています。


東京都では今、

東京都の児童相談所が10箇所あります。

東京都でこの、いわゆる「都児相」が管轄する区市町村と、

江戸川区や世田谷区、荒川区や港区という「独自の児童相談所」を設置する、いわゆる「区児相」によって管轄される区、

また自前の児相はつくらないけれども都児相のブランチを区役所の中に設けて連携を図る区など、

さまざまな地域に分かれています。


これにより例えば、

児童福祉司一人当たりの担当ケース件数の差、

また一時保護所など施設の広さや個室の有無・そこに子供達が保護される日数がどれほどか、

というような違いが出始めています。

正式な数字は調査中ですが、現場で聞くところによると、

とある設置したての区児相では一人当たり担当件数は20件程度となっている一方で、都児相では1人あたりの担当件数が40件を下らないというような指摘もあります。


現在東京都では児童相談所に児童福祉司350人、また児童心理司164人と国の示す新たな基準より下回っている人数でしか配置をできていないこともあり、人材の確保と育成は引き続き喫緊の課題であることは事実です。


また、さらには、これは区児相設置が進むということには関連はなく起きている課題の一つですが、

児童養護施設退所者にどのような支援があるか、というような点にも差が生じてしまっているということもお伺いしています。


実親などが養育することのできない児童を施設等で養育する、社会的養育において、東京都の役割を大きく説明すると

「都内全ての区市町村の児童の生命の安全を守り、必要な場合は東京都の一時保護所において保護し、その後は児童養護施設へつなげる、または家庭復帰へとつなげる」というものがあります。

この「一時保護所」は東京都の設置しているものですが、

児童養護施設は社会福祉法人などが設置するもので、都内の各地域に偏在しているほか、都内で保護された児童が委託される先として関東の近隣県の施設も少なくありません。


つまり、例えばA区が児童相談所を設置しても、

区内に児童養護施設はないため区外または都外の施設を探して、電話をかけて、児童の委託先を探すことが必要になってくるのです。


この児童の委託調整は性別や年齢により都内施設の空きが見つかりづらいということがあるなど、さまざまな難しさを伴っているということも伺ってきており、これまで東京都児相は広域自治体として、保護した児童さんの委託調整を担ってきた経緯があるため、「区児相でこの業務ができるだろうか」という心配の声を現場から寄せられることもあります。


児童を守り育てることは、時には区市町村の中だけでは完結することができないということもあり、児童を守る人材や施設、リソースが全ての区市町村に十分あるとはなっていない状況の中で、東京都の広域調整の役割はとても大きなものであると考えます。


また、これは区児相設置の区についても、今後も都としてぜひ担って行っていただきたいと考えるものです。


地方分権が進むごとに、基礎自治体にさまざまな権限が認められることは地域に根ざした政治行政が行われる上で必要なことと理解していますが、

児童を守る、社会的養護についてはそれならば地域の中で十分なリソースが得られるよう、十分な施設設置や人員配置が行えるよう政府・東京都も支援を行なっていただきたいと思います。


誰1人取り残されない東京へ、

引き続き幅広いご意見をお待ちしています。



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