介護・福祉のイメージを変える!多摩市「愛生苑」の奮闘

先週のことになりますが、多摩市和田で特別養護老人ホーム「愛生苑」、また愛生苑ケアハウス、特別養護老人ホーム「和光園」、やまと保育園、話公園ケアセンター、学童クラブなどの様々な地域医療・介護・福祉・子育てサービスを提供している大和会に意見交換に伺い、最近お手紙をくださった愛生苑ケアハウスにお住いの方の居室にもお邪魔させていただいてきました。


大和会は昨年から、湖山医療福祉グループに参加しています。湖山医療福祉グループは1983年に銀座の救急病院経営からスタートして、徐々に老人医療を展開し、「自分の親を入れたくなるような病院や老人ホームをつくる」ことを理念に掲げて、今ではグループは35年目を迎えて北は北海道から南は島根まで、実に31法人565事業所(2018年4月1日時点)を展開するに至りました。オーナーは特に女性活躍を実現させたいという想いがあられるということが、グループ統括本部の方からもご説明いただく中でとても伝わってきました。


外国人の技能実習生受け入れについてや、東京都の介護職員キャリアパス導入支援事業についてなどもアセッサーは専任で置けると認定の時間を短縮できるなどのご意見や課題などを伺いつつ、施設長をはじめとした大和会のみなさんが「介護や福祉をもっと身近なものにしたい!」という想いをお持ちだということが非常に印象的でした。

愛生苑では、地域に開かれたミュージックフェスが行われていたり、子育て中のお母さんたちが立ち寄って買って行ってくれるように、またお一人分だけつくるのはちょっと面倒、という高齢者の方にも買って行っていただけるように、全て100円でプロの調理師が作ったお惣菜を販売するというお惣菜祭りをやっていたりします。また、誰でも参加できる全世代交流型コミュニティカフェ「あいくる-bande」では毎月遊びや学びのイベントも開催。1月21日にはお掃除Q&A、2月18日には歯のトラブルについて、3月18日は夜のあいくる-bandeというイベントがあります。通常は月曜〜土曜で14時〜16時営業です。

さらに、近隣の百草団地では最近バスの路線改善によって停留所がなくなってしまったところがあるそうで、そちらの方々が、孤食や買い物弱者となってしまうことについても心配されておりました。こちらには、月一の配食サービスを行われてきたようです。

愛生苑には、元イタリアンのシェフの方や、フレンチのシェフの方もいるそうで、「食へのこだわり」には並々ならぬものがあるのだと想像することができます。「福祉施設としてではなくて、地域の飲食店やスーパーとも張り合えなければダメだ!」と大変な努力をされています。施設の中を少し歩いた際にも、とってもいい匂いがしてきました。この辺りが、現在しなどからの助成はなく持ち出し手弁当で行われているという部分も驚きました。


人材採用や育成を担っておられる専門員の方からは、介護や福祉を特別なものではなくもっとみんなが話し合えるものにしたい、もっと楽しくポジティブなものだと捉えていただけるようにしたい、そしてそこで働く人の価値も変えたい。というとっても共感できる熱い想いを伺いました。

その方がよく参照するというサイトを教えていただきました。全国にお住いの方が登録できるという「ジョブメドレー」です。先方へスカウトメールを出して、時には何ヶ月もやりとりをしながら、住まいのこと、仕事内容のことで相手の不安や懸念を一緒に解決していきながら、採用までたどり着くというスタイルです。人材確保のところでは、東京都の介護職員奨学金返済・育成支援事業は大変ありがたいと思っていただけているようです。また、介護職員宿舎借り上げ支援事業も家賃の8分の7が助成され、とても助かるんです、ということでしたが、実際には一施設に4人という上限があり、少し対象が広げられるといいのに、今現在職員の中での格差という形になることもあり職員同士も話がしづらい、と切実なお話でした。

例えば、働きながら資格を取得するのでもいいし、働きたいという理由が、「東京で働きたい」「自立をしたい」という理由だっていい。誰もが、誠実で真面目で優しい理由から介護にこなくてもいい。ただ、介護の職に関わってもらいながら、一緒に自分にできることを徐々に知って行ってもらって、一緒にここの場所の価値を高めてゆきたい。そういうお考えがあるように感じました。


個人的には、地域の中でもまだまだこの愛生苑の取り組みを知らない方も多いのでは?!と思いました。

日本人はコミュニティー作りは決して上手ではないと思います。だからこそ、開かれている場所があり、「誰でもどうぞ 一緒に楽しみませんか」というコミュニティーがあるとそこに足を運ぶことが日課になったり、そこから学んだ新しい何かが自分の毎日を変えるきっかけになったり、逆に自分の持っている何かがそこで出会った誰かに伝わって相互作用を及ぼしていくことがあるのだと思います。ある意味、これまでの日本社会には「会員限定」「メンバー限定」「登録者限定」などのコミュニティーは多くありましたが、これから必要なのはまさにこういった開かれたコミュニティーです。けれど、それがそこにあることを知らないと、市民は「そこは入居者限定なのではないか」と思ってしまっていたり、「行ってみても、一見さんではいづらいのではないか」なんて感じてしまうかもしれません。


まだまだ広げていける可能性がある、ということで、愛生苑のようなコミュニティーはぜひ今後どんどん市民の方にも知っていただけるといいですね。まるで古代ギリシアの広場のように、誰がきてもいい、そしてだからこそそこからまた変化していく、新たに加わっていく価値が生まれていくのだと思います。


最後に、ケアハウスの方でお部屋に招いていただいて、その素晴らしい眺望に感嘆しました。

内装も素敵で、玄関を入ったそこからは本当にその方のご自宅に足を踏み入れたようなくつろぎ感でした。住んでおられる方の人生が、詰まっているような空間。ものが散乱していたり機能的なことを重視してしまう子育てと仕事に忙しい世代の部屋とはまたちがって、様々な人生へのこだわりや歴史や誇り、そして愛が詰まっているようなお部屋でした。ありがとうございました。


お話を聞かせてくださった湖山医療グループの佐藤様、大和会の平出様、愛生苑の五箇様、本当にありがとうございました。

斉藤れいな(さいとうれいな)公式サイト

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