多摩市子育て総合センターへ。児童虐待対策や子育て支援について、最も市民に近い基礎自治体の職員の皆さまの声を伺いました

昨日は多摩センター駅から徒歩10分ほどのところにある、多摩市子育て総合センターへ視察と意見交換に伺いました。多摩市の遠藤ちひろ市議の取りまとめで、東京みらいの都議3名やつながりのある区議の方々が参加されました。


虐待対応、や子育て相談、と言っても、東京都の設置する児童相談所は緊急性や重篤性が最重要のものが家庭や学校に加え警察等から寄せられるのに対し、区市町村の設置する子供家庭支援センター、略してコカセン(多摩市では子育て総合センター)はより地域に密着して幅広い相談が寄せられる場所です。センターもいわゆる児童館の中のセンターというような様相も持っており、元々幼稚園である建物を使っているので園庭や広いホールもあり基本的に子供達が遊べるとっても明るい雰囲気の施設です。


ちなみに、虐待対応状況は平成29年度のものでは東京都児童相談所の13707件よりも区市町村のコカセンの方は14075件と多くなっています。

そもそも、東京都内は23区・26市・5町・8村の基礎自治体がありますが、東京都の児童相談所は11ヶ所しかありません。

しかも、うち7ヶ所は都内23区に存在しており、多摩地域・市町村部には多摩・小平・立川・八王子の4ヶ所のみしかありません。

以前多摩児童相談所にヒアリングに行った時のブログでも書きましたが、多摩児童相談所は多摩市・稲城市・府中市・調布市という広い地域を管轄としています。一人の相談員が1日の中で対応するには地域が広すぎることも仕事を効率的には進められない理由の一つだと伺いました。

そして更に、コカセンへの聞き取りでは東京都児童相談所の専門員が足りていないことに加え、一時保護所がいっぱいで措置を必要としている児童も措置ができないでいるのが現状だという衝撃の事実を伺いました。

今年度一時保護所は定員を拡充することを都が検討しているとは聞いていますが、果たしてそれで追いつく状況なのか?各区市町村のコカセンで抱えざるを得ない重要案件は一体総数どれくらいとなっているのか、心配になりました。

さらに、コカセン多摩でも人材不足は大変深刻だということです。

例えば臨床心理士として勤務されている方が、一定の期間務めてから転職をされたり退職をされるケースが多いということですが、これは仕事内容が被虐経験のある保護者への支援や児童への支援という大変高い専門性を必要とする特殊な職場であることが影響しているのでは、ということで、児相でも言われることですが専門性を有する人材の確保には非常にご苦労があることがわかりました。


多摩市子ども青少年部の芳野部長からは、児童虐待対策はどれだけ予算をつけたり人員を加配することをしても、根幹である子育て支援を充実させなければいけない、という大変重要なご意見を頂きました。すでに起きてしまっている虐待事案への対策に加え、必要なのは「今後もしかしたら、自分が虐待を行ってしまうかもしれない」その恐れのある親御さんへの支援が必要だということに私も全く同意します。


東京都でも子育て支援として例えば今年度から「児童虐待を予防するためのLINE相談」が本格実施されることなどがありますが、これは「虐待予防」にどれほど貢献できる事業なのか、しっかりと検証を重ねていかなければなりません。私も早速登録してみましたが、相談する先の電話番号の案内と相談開始の日時が示されるだけで今現在何かそちらから発信されるものはありません。つまり、これは保護者の方で「これはどうしたらいいか」と悩んだ事柄について、その都度相談し返答してもらう、という内容のものであり、保護者がまだ出会ったこともない問題や現象に対応するようなチャンネルにはなっていません。また、保護者が気づいていないかもしれない課題に触れることができるのかどうかという点にも不安は残ります。

例えば、保護者が自分の子供だけを見ていてもわからないこと。それは、自分の子供がもしかしたら少し発達が緩やかなのかもしれない、という気づきを得ることなどは、家で一対一で子供を向き合っていてもなかなか気づきにくいことです。気づかなければそれをどこかに相談することもありません。

虐待予防とは、本来なら「虐待しそうだけれどどうしたらいいですか」というところに行くまでの間に、ちょっとした「もっと楽になる」「一人で背負わずにすむ」という方向へ舵取りができるような転換をめざして、親に対してサポートや支援を行うことがそれに当たるのではないでしょうか。例えば発達支援に関する講演会やワークショップ、児童館でのイベントなどでも気づけること、助けられることは多々あります。私もゆう桜ヶ丘の児童館には大変お世話になった時期がありましたし、これまで通ってきた保育園の先生方には産後すぐから今でも本当に多方面から支えられていると感じます。それなので、特に保育園等にお子さんを預けていないお母さんが、孤立しないよう、一人で背負ってしまわないように、たくさんのサポートを受けられる機会を地域の中で創出する必要性を強く感じます。


さらに、話は保育や東京都の広域行政のあり方にまで及びました。基礎自治体の行政を担う職員の皆さんからはいつも大変熱い想いや重要な視点を頂きます。

芳野部長、そして子育て総合センターのセンター長の角谷さん、子育て支援課の担当主査の田代さん、本当にありがとうございました。



いつも、子育てをしているお母さんお父さんの声を第一に、そして足元を見失わずに東京都の事業をしっかり検証してゆきたいと思います。

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