稲城市の障害者就労施設視察。B型コラボいなぎさんと、A型ベネッセソシアスさんへ。

今日は、先日の稲城振興プラザで開催された「つながりパーク」でつながりを持たせていただくに到った、稲城市内の障害者就労施設に視察に伺いました!


ベネッセグループのベネッセソシアス(障害者就労施設A型)と、コラボいなぎ(障害者就労施設B型)の二箇所です。

都議3名と、つながりパークに一緒に行った森谷さんのお声がけで稲城市議の武田さん、岩佐さんも参加されました。


障害者の就労を支援する事業は障害者総合支援法によって定められている三つの事業があります。

①就労移行支援事業(一般就労に最も近いもの、もっぱら研修等を行う。期間の期限あり)

②就労継続支援A型事業(長期支援を行う。いつか一般就労を目指すことも可能。期限なし)

③就労継続支援B型事業(一般就労は難しい障害者の就労を支援。期限なし)


最初に伺ったのはこの③に当てはまる、コラボいなぎさんでした。

現在38名の方が登録されており、1日平均約20名がシフト制で4つのグループに分かれて就労しています。

製菓、弁当、喫茶、墓苑清掃それぞれに工賃も異なります。



グループごとに職員も配置されているので、作業の監督や全体の進捗管理等、また利用者の体調管理なども配慮しながらワークを行います。


この、職員の配置基準や加配による補助がB型では国基準で10人の利用者につき1人の職員となっているそうですが、なかなかその割合では難しいこともあり、コラボいなぎさんでは独自に予算をあてて職員の加配を行なっているようです。


出来るだけ作業の質や効率、また利用者の皆さんへのケアを厚くするにはこの職員の手厚い配置が大切だということで、国基準はどうしても「最低限」の程度なのだということをこの度の視察でも強く感じた次第です。障害者就労施設のみならず、保育施設や介護施設、様々な福祉関係施設で同じことを感じさせられます。


そして、B型の施設で働く方々の一月の平均賃金がどうしても約1万五千円ほどと安く、障害年金や場合によっては生活保護と併用してなんとか生活できている方もいるとのことで、障害者が就労をし、自立をするということの難しさを改めて強く意識させられました。

製菓や弁当は大変出来上がりも素晴らしいものですが、大量生産などは難しいという特性もあり、莫大な利益を上げることはできないという事情があります。

次に伺ったベネッセソシアスは②のA型事業にあたります。

平成28年10月時点で、全国3455事業所があり、68070人が就労しているというA型。

中でも、東京都に現在この稲城センターと板橋に新しくセンターを建てられたというベネッセグループは、このA型就労施設を開設するために企業内の利益を内部留保として貯めて、約1億円かけて開設を実現したというので驚きました。


ご説明くださったベネッセソシアスの山口代表取締役からは、障害者就労にはピラミッドの形で表すことのできる段階があるという話を伺いました。


一般企業や事業所での就労もできる方々や特例子会社(ベネッセグループでは多摩センターのベネッセビジネスメイトがこれにあたります)がピラミッド上部の部分で、そして就労A型とB型がこれに続きます。

障害者の就労支援を行うにあたり、ベネッセグループとして一般企業や事業所、特例子会社では雇うことができなかった人材までも雇用の対象を拡大したい、これまで雇うことができていなかった人材も雇用できるように、と考えた末に、東京都の最低賃金である時給985円を支払いつつ利用者の安定的な就労を継続させていくためには、連綿と利益を上げていくことができる仕事を作り出さなくてはいけない!と、ベネッセグループの中でも急成長事業である介護施設から洗濯を請け負うという新たな業務を構築することとし、このセンターを建てたということです。



ベネッセグループは全国に330の介護施設を持ち、売り上げは1100億円という規模だそうです。

東京都で、この洗濯センターに稲城市押立が選ばれたのは片道40分以内にグループの介護施設が30あるから、という立地と、土地所有者の協力と地元住民からの理解や協力のおかげであったということです。


もともと介護施設の方でお勤めであった事業部長からは、それまでは介護施設の職員は深夜に入居者の私物やタオル等の洗濯作業を行なっていた、それはそれは大変な作業であったという話を伺いました。

それが、こちらのセンターに請け負っていただくことになり、介護施設の職員は介護に関する業務に深夜も集中することができ、結果的に事故等の発生件数も大変減少しているといいます。

まさに、win-winの体制。素晴らしいと思いましたが、これほどの規模の企業であるベネッセグループだからこそ、実現できたスキームであるようにも思いました。けれども、同じく大変大きな企業は日本国内各地にまだまだ点在しています。大企業からの視察もこちらのベネッセソシアスに訪れているようですので、ぜひこの取り組みが広がっていくことを願ってやみません。



休憩・研修室には、このような張り紙が。

施設利用者が、知らず知らずのうちに虐待や暴力、また性被害等を受けることがないように、進んで啓発と周知を行われていることがわかります。


コラボいなぎさんでも、ベネッセソシアスさんでも、同じことが話題に上がりました。

利用者である障害者の方達の親御さんたちの、子を思う気持ち、心配する気持ち、いつか自分がいなくなった時に、自分の子が自立して暮らしていくことができるだろうか、というご懸念が大変に大きいということです。


障害のある方の障害の種類や程度は本当に様々なので、できるだけ就労支援施設も多様な形で地域に存在してくれていることが理想です。

ですが、支援施設を建てるにも運営していくにも、その企業や母体となる法人にやはり体力のあることが求められます。

法人や企業にとっても取り組みたい、いやぜひ取り組まなければと思うインセンティブがさらに働くには一体何が必要か、これは持ち帰り今後も議論を重ねたいと思います。



コラボいなぎの岩田施設長、社会福祉法人 正夢の会の青野部長、ベネッセソシアスの山口代表・内藤事業部長、本日は誠にありがとうございました。

斉藤れいな(さいとうれいな)公式サイト

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