DVに苦しむ女性や、帰れる家のない女性支援の最前線。都内婦人保護施設と国立JIKKAを視察しました

DV、ハラスメント問題は児童虐待とも密接に関係のある重大な問題でありながら、

それが表に出てくるとは限らない、潜在化しやすい特徴があり、

行政にその当事者の方の声が届いていないことが圧倒的に多いと感じています。


たまたま偶然なのか、私の長年いた仕事や友人の置かれがちな環境のせいなのか、

私は議員になる前から周囲に少なからず悩み苦しむ女性が存在していました。

彼女たちの相談に乗ることも、助けるために女友達とネットワークを活用して当事者を暴力を振るうパートナーからかくまうこともありました。

彼女たちは、警察や行政に相談することもあります。

けれど、「証拠が足りない」と暴力を振るうパートナーの暮らす家にもう一度帰ることを求められたり、

改めて暴力を振るわれるのを待って、その様子を写真に撮ったり医師に相談して診断書を書いてもらうことを求められたりするばかりで、

一旦身を落ち着ける場所の提示すらされず、門前払いされた、ということで、もう相談しない、行政は何もしてくれない、と語る当事者も少なくないのが現実です。


言語道断の対応です。


東京都のDV被害者支援について、重ね重ね質疑でも繰り返してきましたが、

本当に困っている当事者が繋がらないのはなぜなのか、支援のあり方を改めて根本的に見直す必要があります。


場所は明かせませんが、東京都内にある婦人保護施設に視察に伺いました。

東京都の女性相談センター(都立の婦人保護所)もかつて伺ったことがありますが、

今回は民設民営の施設です。


驚いたのは、その雰囲気の違いです。


中は明るく、スタッフさんも入居者さんもとても柔らかい雰囲気。

緊張して張り詰めていた雰囲気の都立施設と違い、

みんなでそれぞれ関わり合いながら、入居者さんの出所後の自立を想定してきめ細かく設定されている支援の数々。


都立施設が「隔離」「保護」という雰囲気が色濃く出ていた(実際、入所者はスマホ利用禁止などのルールが厳しいということがあり、入所を勧められても断る若年女性も多いです)一方で、

こちらの民間による施設は「支援」の内容が大変充実していました。


先日伺った産後ケア施設を想起させるような、お子さんとのその後の生活の前準備、練習をするために施設設計も考えられています。

お風呂はお子さんを寝かせながらお母さんがシャワーを浴びられるような作りになっていたり。

お子さんと出所後にお母さんが自炊をして生活していけるような、台所のあるお部屋があったり。

お子さんの使うよだれかけなどを、お母さんが手作りで作るための部屋があったり。


この施設は、まるで「実家」のようでした。

ここにくる人の3割は、社会的養護出身の方だということも伺いました。

近くに、どころか、どこにも実家がない人にとって、このような場所は絶対に必要です。

この場所を必要とする人に、この場所がしっかり届いていくようにしないといけないとも思います。

都内には民営の婦人保護施設は5施設あります。妊産婦さんが入れるところも、単身のかたが入れるところもあります。ぜひ、皆さんに知っていただきたいことです。



午後は移動して、国立にあるDV被害者支援や民間シェルター運営を行っているJIKKAに伺いました。

お名前が、実家、ですね。


代表の遠藤さんから、大変貴重なお話をたくさん教えていただきました。



公がやれることと、

民がやれることはそもそも違う。


運営面での補助を公からほとんど受けない中で、この場所で長い間女性たちの支援を続けてきた遠藤さんの活動に敬意を表するとともに、

民の善意に頼ったままではいけない、と強く感じました。


このJIKKAに行って衝撃的だったのは、ここには都内各区市町村、また関西や東北など全国から女性の相談がひっきりなしに届いているということでした。

ちょうど伺った時も、都内某区の方から遠藤さんに電話で相談があったそうで、皆さんにとって相談できる場所が地域にない、市役所や区役所にもないということにそもそも問題を感じます。

行政に相談すると夫のもとに返される、という声もやはり少なくないようです。


困難を抱える女性の支援のあり方を考えなくてはならない、と厚労省も昨年中間まとめを発表しています。

そもそも戦後の売春防止法を根拠として運営されてきた婦人保護施設のあり方を見直す必要があります。

また、DVやモラハラ、貧困や病気に苦しむ女性をどう支援していくのか、その担い手を民間に任せるのであれば公はどうサポートしていけるのか。


都議会で取り上げ、本当に困っている女性たちがサポートに繋がるように取り組んで行かねばと思う次第です。

婦人保護施設の皆様、

そしてJIKKAの皆様、本当にありがとうございました。

斉藤れいな(さいとうれいな)公式サイト

東京都議会議員 南多摩選挙区選出 斉藤れいなの公式ホームページです。