厚生委、福祉保健局へ質疑。児童虐待防止や里親委託、ひとり親支援、介護予防や新型コロナ対策について。

本日は厚生委員会質疑の2日目でした。

福祉保健局関連です。

まとめてブログに載せるのは質疑の全文と答弁をそのまま載せるとなかなかわかりやすいという反響をいただいていることもあり、本日もそれぞれの解説をする時間はまた後日に回すこととして、発言全文を載せさせて頂きます。


ちなみに委員会終了してみると、すでに質疑内容が報道に載っていたので驚きました。

新型コロナ感染症対策で、先週東京みらいでは医療体制確保に向け、厚労省が「最悪の事態を想定して最大限の病床確保へ準備」を要請(3月8日付)したことにふれ、東京都に地域医療との連携や事前の準備調整、必要な技術的支援などの緊急要望を提出していました。

そのことについて質疑したことについて、以下の記事に触れられています。

今夜はこれから、明日の意見開陳の準備をしなくてはなりません。

質疑のポイントはテーマごとにあらためてブログに記させて頂きます!

それでは、全文はこちらです。





昨年事務事業でも質疑を行った、困難を抱える女性の支援のあり方について伺います。婦人保護事業の根拠である売春防止法については昭和31年の制定以来規定の見直しが行われておらず、そもそも法律が実態にそぐわなくなって来ているということで問題提起が行われ、平成30年7月に国が困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会を設置し、昨年11月に法制面の見直しを検討すべきとする中間まとめを発表したことをご答弁頂いております。この中間まとめに婦人保護事業の運用面においても、一時保護委託の積極的活用についてや、携帯電話等の通信機器の使用制限等の見直しについて記載があります。

Q.

東京都の婦人保護施設である女性相談センターは大変入所中のルールが厳しいということもあり、実際に10代20代の若年女性からは入所を勧められても断る、怖くて行きたくないと聞いています。ルールの一つで大変問題となっているのは、入所中はスマホを使ってはならないなどの通信機器の利用制限です。被害女性の自立に向けた求職活動や、地域生活を再建していくための連絡等においてはスマホをはじめとした通信機器の使用は必須である。一律に制限される取り扱いを見直すべきであると方針に照らして、東京都としても被害女性の置かれた状況を鑑み、保護の必要な入所者と支援の必要な入所者を分けるなど、柔軟な対応をするべきであると考えるが、見解を伺う。


○ 女性相談センターは、D V被害者の一時保護所としての機能を有していることから、利用者の安全・安心の確保を図るため、居場所が特定されないよう、携帯電話などの通信機器は預かるなど一定のルールを定めている

○ 一方、必要な場合には、安全な場所で携帯電話を使用できるようにするなど、工夫をしながら利用者を支援している

○ 今後とも、様々な困難を抱える女性に対し、個々の状況に応じたきめ細かい支援を行っていく


今必要な場合は携帯を使用できるようにしているとの答弁もあったのですが、都の施設は一律でスマホを取り上げられてしまうというブログなどもあり、実際都の工夫について正しい認識があまり広がっていないということがあり、適切な情報発信を求めます。またせめて施設内に自由に使える端末を配置していただきますよう、ご検討をお願い致します。


続いて一時保護委託の積極的活用については先ほど藤田委員から質疑がありましたので質問は割愛します。

これは要望としてですが、適切な支援につなげるために適切に実施されているはずの一時保護に、支援を望む方が結果的に繋がらないままという状況が今後起きないように、柔軟な一時保護委託の対応をして頂きたいと申し上げます。


(婦人相談員の専門性の向上)

婦人保護施設や、民間シェルターを視察して共通して伺って来たのは「D Vなどの被害者や当事者を支援する人」の重要性です。これにあたるのが婦人相談員ですが、市町村の方ではなり手不足や予算不足で母子相談員が兼務しているなどの状況があり、DV支援やケースワークができる人が少ないという話を伺って来ております。

Q.

○ 婦人相談員の専門性の向上に向けた取り組みについて検討すべきと考えるが、見解を伺う。

A.

○ 女性相談センターでは、区市町村の婦人相談員等の資質向上を図るため、新任・転入職員向けの基本研修や、職員が婦人保護事業に係る理解を深める専門研修を実施している

○ また、地域の関係機関を集めた情報交換会を実施するとともに、センター職員が区市町村の相談員連絡会に出席するなど、様々な場を活用して、相談業務に係る助言を行っており、今後とも婦人相談員の専門性向上を支援していく


お答えいただいた研修ですが、

研修参加回数は年1回が多く(約3割)、電話相談員の場合は1年間に1回も「参加機会なし」が、3〜4割を占めている(厚生労働科研費「女性・母子 の保護支援における婦人相談所の機能評価に関する研究」2013) 。この理由として研修の参加費や交通費が自己負担となることや、職場の人員不足で休みが取れないことがなども挙げられています。参加費や交通費負担をどうするか、という点に加え、研修内容が法的相談や情報、関係諸機関との連携や相談対応のスキルなど専門性向上に資する内容となっているか随時研修成果の評価も行って頂きたいと要望します。


次に母子生活支援施設の活用についてです。

Q.

母子生活支援施設の現状の活用状況と今後の方向性について伺う。

A.

○ 母子生活支援施設は、母子で入所できる唯一の児童福祉施設であり、DVや経済的困窮など様々な課題を抱える母子の生活の安定と自立に向けて、子育てや就労など生活全般にわたって支援を行っている

○ 平成31年4月1日現在、都内に32か所設置、入所定員は639世帯で、入所率は72.5%

○ 都は、望ましいサービス水準を確保するため、国基準を上回る職員配置等の経費を補助するほか、区市が母子生活支援施設を活用して実施する緊急一時保護や支援が必要な母子を短期間受け入れ、育児や家事の支援を行う取り組みを同時に補助しており、引き続き施設の運営支援と活用促進を図っていく


母子生活支援施設は現在入所率が年々下降する傾向にあり、平成30年4月は75.6%ということです。また母子の自立支援のために重要な施設でありながら、dv等の支援をする施設としての役割もあるため情報発信に限界があり、知られていないことが多いと伺っています。この施設を必要としている方に適切に情報発信が図られるよう、都としても取り組んでいただけますよう要望致します。また、ご答弁にもあった東京都の母子一体型ショートケアとしても母子生活支援施設を活用していただけるように区市や法人で連携して行っていると伺っていますが、こちらもまだ2施設で行われているのみで更なる広がりに向けた働きかけをお願いしたいと思います。


次に、児童虐待対策について伺います。

東京都で新たに児童相談のあり方等に関する抜本的改革の検討を行う専門部会が立ち上げられるということで、対症療法的な取り組みではなく真に虐待予防につながる施策の検討が本部会で進められることを期待させて頂きます。この部会の新たな検討の内容にも入っている社会的養護のあり方について、本日いくつか伺わせて頂きます。

先般公表された東京都社会的養育推進計画では令和11年度に里親委託率を37.4%とするという目標が示されています。平成30年度は14.3%でありますので、飛躍的に里親登録数も伸ばしていかねばならないという課題に加え、里親等委託の可能性がある児童についても丁寧にそのニーズや状況を見ていかねばなりません。現状では里親委託が適していないとされる「家庭復帰に向けて施設による交流等支援中だった」児童について、今後里親委託が適していた児童に追加するという点については児童本人の希望を踏まえ慎重に判断してゆく必要があると考えています。国が示した計画や目標に沿う形で、里親文化の醸成がまだ未発達な中、数値目標に合わせて里親委託推進を進めてしまうことには危険性も伴うと思われますので、慎重に委託を進めて頂きたいと考えます。

2018年自立支援計画書をもとに東京都社会福祉協議会児童部会によって作成された子どもの意向調査によると、総数2841のうち、実親への家庭復帰を願うお子さんの数は1173、施設からの自立を目指すのが1123、養育家庭への委託を願うお子さんは10、養子縁組を願うお子さんは1という数字があります。事情は様々あるでしょうけれども、児童にとっての願いが叶えられることを支援する必要性を強く感じる次第です。そこで、

Q.

児童の福祉を考え、何よりも児童本人にとっての望みである家族再統合が効果的に推進されていくよう、都として実親支援・ペアレントトレーニングをさらに充実させてゆくべきであると考えるが、現在の状況と今後の方向性について伺う。

A.

○ 児童相談所は、児童虐待を行った保護者に対して、家族機能の回復を図ることを目的に、児童福祉司や児童心理士等による家庭訪問のほか、精神科医によるカウンセリングなどを実施

○ また、児童相談センターでは、虐待を受けて児童養護施設へ入所している子供や養育家庭に委託されている子ども、その保護者に対して、家族合同でのグループ心理療法や親のグループカウンセリング、家族カウンセリングなど、家族再統合のための様々な援助を実施

○ 親子関係の再構築を図るためには、親自らが虐待に至った要因に気づき、子どもと向き合うことが必要であり、保護者への指導やカウンセリングなど、家族再統合への支援を強化していく


ぜひ支援の強化をお願いします。また、多摩地域からは現在新宿の児童相談センターでのみ行われている親支援・ペアレントトレーニングを受けに行きたいが小さな子もいてなかなか通いづらい、という声も伺っています。現在児相の区設置が進む中、東京都児童相談所の再編にあたっては多摩地域でも多摩児童相談所などでペアレントトレーニングが受けられるよう、また場合によっては区市町村の子ども家庭支援センターへもそのプログラムの共有が進められるよう、支援の強化の検討を進めて頂きたいということを要望させて頂きます。


同じく社会的養護に関連して、里親フォスタリング機関事業についてです。

社会的養護推進計画には、将来に向け必要な里親等登録数は令和11年度に2622家庭とされています。一方で東京都児童福祉審議会専門部会資料によると、登録里親数は平成30年度に849家庭ですが、これは平成19年の645家庭から11年かけてようやく204家庭増え、1.3倍になったという現実があります。11年で204家庭増やしてこられたのは福祉保健局をはじめ関係機関のご尽力かとは思いますが、次の10年には1773家庭増やし、今の3.08倍の登録家庭数を有しないといけない、この数字が本当に実現できるのだろうかと危惧する声を多く聞いております。

また、里親に委託された児童がその後どう人生を歩んでいるか、それもしっかり見ていかねばなりません。東京都児童相談所の事業概要によると、過去5年間の養育家庭委託解除理由別内訳のうち、委託解除後に施設などへの措置変更となった例が最も多く45.4%。養子縁組に至った例は0%、0件。これは里親委託された場合でも、児童がその後里親家庭から何らかの理由で施設等へと返されるケースが非常に多いということを表しています。中には、実家庭で虐待され保護された児童が、里親家庭で再び虐待をされてしまうというダブル虐待の被害が生じてしまう例もあると伺っています。

ちなみに里親委託先進国ともされるアメリカは養子縁組も含む里親委託率は70%以上ですが、里子に出された児童が里親間をたらい回しにされる問題があり、里子児童はその度に学校も友達も全てが入れ替わる不安定な環境で精神的に不安定になったり、自殺率が高くなったりするという点も指摘されています。ただ委託率の目標達成を目指すのではなく、そのさきに児童に安定した生活と不安のない人生がしっかりと確保されるように、努めてゆかねばならないと感じています。

実際、里親と里子が暮らしを続けていくことには実親子と同じかそれ以上に難しさがあることも現実で、里親委託を推進していくにあたってはリクルートやマッチングのみならず、伴走型の支援が継続的に行われる必要があり、その意味で東京都において新年度、フォスタリング機関事業について、一貫した相談支援を行う機関がモデル実施されることは大変意義があります。このフォスタリング機関ですが、

Q.

○ より早期に準備をしていただくためにも早期に事業の詳細を決定して公表するべきであると考えますが、新年度の事業者の公募や選定についての方法や時期はどうなっているか伺います。

A.

○ 令和2年度は1か所の児童相談所の所管区域で10月からモデル実施予定

○ 事業者はプロポーザルにより選定することとしており、実施地域を多摩児童相談所の所管地域とすることや支援対象、事業の主な内容等について、既にホームページで公表している

○    委託業務の詳細についても来年度の早い時期に公表して、事業者選定の具体的な手続きを速やかに進めていく


ご答弁の通り、福祉保健局のホームページによると、新年度のモデル事業はまず多摩児童相談所の所管地域を実施地域として行われることが確認できました。この多摩地域を選ばれた経緯なのですが、人口規模や委託率、登録家庭数など総合的に検討して頂いた結果なのだろうと思いますが、事業内容を見てみると普及推進等のリクルート事業、研修などのトレーニング事業、委託推進事業や支援事業、養育家庭等自立支援強化事業など業務は多岐に渡ります。また多摩児童相談所に常駐で4名、こちらのフォスタリング機関から職員を置いてもらうことになるということもスキームとして検討されているということですが、多摩児相は人とスペースが足りない中に狛江市を組み入れたこともありなかなかに過渡期にある状況でもあり、しっかり都としても様々にご支援頂きたいと思います。また、ぜひこの事業に取り組みたいと考えている事業者にとっても準備期間がしっかり与えられるよう、事業の詳細について、なるべく来年度早くに公表していただけますように要望致します。


次に、新生児委託推進事業についてです。まず、未受診妊婦の産科受診同行支援が開始したことが、駆け込み出産の防止につながることを期待しております。

Q.

新生児委託推進事業は昨年も触れさせていただきましたが、現在都内一か所のみで事業が行われているため、同時期に生まれた新生児の委託ができなかったという体制の不十分の状況があったということで新年度は多摩地域へも拡充をしていただきたいと考えます。見解を伺う。

A.

○ 都は平成29年度から、養子縁組が最善と判断した場合には、できる限り新生児のうちに委託するモデル事業を実施

○ このモデル事業では、区部にある1か所の乳児院に専用の受入れ枠1床確保し児童相談所と乳児院のそれぞれに専任の職員を配置しているが、同時期に複数の新生児が候補となったため、新生児の委託につながらなかったケースも発生

○ こうしたことも踏まえ来年度からは、事業を実施する乳児院を多摩地域にもさらに1か所増やした上で、合計二箇所で取り組むなど、早期の委託に向けた取り組みを一層強化していく


この体制強化により、委託される必要のある新生児が1人でも多く養子縁組里親のもとへつながっていくことを期待します。また、できる限り新生児のうちに委託するという東京都の新生児委託推進事業ですが、駆け込み出産と言われるものでない場合、つまり実親が妊娠期から出産後に実子を養子縁組里親に委託したいと考えている場合は妊娠期からの委託へ向けた取り組みを開始することができ、実際に愛知県ではそのような取り組みが既に進められています。これについては実親が実際に出産した後に気持ちが変わりご自身でお子さんを育てたいとなることもあるなどの懸念が示されて来たようですが、そう言った可能性も含めて養子縁組里親に周知するとともに、実親・養子縁組里親・関係機関全てがお子さんの最善の利益を考えて取り組む体制を作っていくべきであると考えます。妊娠期から、自分で自分の子供を育てることができないと考えている親にとって、伴走して胎児の成長を見守ってくれる相手とのやりとりは大きな安心感にも繋がり、その安心感は間違いなく胎児にも伝わります。その後育児をスタートする養子縁組里親家庭にとっても、登録しているとはいえある日突然新生児の委託の連絡が来てそこから3週間ほどの間に様々な準備を整えることよりも、時間をかけて親になる準備をすることができる愛知方式はメリットも大きいと考えます。一度は検討されたことかもしれませんが、改めて東京都でも愛知方式にて養子縁組委託に取り組んでいただくことを検討してくださることを要望して次の質問に移ります。


次に、ひとり親の支援について伺います。昨年一般質問でも取り上げた養育費確保の支援を行う事業が新年度東京都でスタートすることに大変期待を寄せております。一方で、

Q.

○ 養育費はそもそも離婚時に公正証書作成などの取り決めを行なっている夫婦が30%以下という調査結果もあり、まずは離婚相談の段階で養育費の取り決めがしっかり行われるようアドバイスされなければなりません。都の取り組みを伺います。

A.

○ 都は、現在ひとり親家庭支援センターにおいて、養育費が適切に支払われるよう金額の取り決めや支払履行などに関する相談に元家裁の調査官等が応じるとともに、法的な相談については家事事件に精通した弁護士による対応している。

○ 来年度からは、離婚前の早期から、離婚が子供に与える影響や養育費の意義などについて学ぶ講習会を実施する

○ また、民間保証会社と連携し、養育費の立替保証を行う区市町村への補助を開始する


ひいてはこの取り組みが多くの区市町村に活用していただけるように、周知や説明会ではこの事業のニーズや効果についてお伝え頂きたいと思います。


また、離婚前の早期から養育費や面会交流に関して学ぼうとする姿勢を持つことができる方はそう多くはありません。大抵のひとり親は、離婚を検討しているその時から育児に家事に仕事に大変忙しく、こういった情報収集もネットなどに頼らざるを得ないのが現実です。講習会については平日日中のみならず土日も行うことや、お子さん連れで来てお子さんは別室で待っていられるような託児サービスを行うことなども検討して頂きたいと思います。


次に、

Q.

ひとり親家庭向けポータルサイトの創設について伺います。母子・父子家庭それぞれでお困りの内容が違うということや、行政や地域に求めているサポートの内容も多様であるということがあります。このニーズについて当事者の声をどう調査し、ポータルサイトの内容に反映していくか伺います。

A.

〇 ひとり親家庭の状況を把握するため都で行っている調査によると、現在困っていることは、母子家庭では「家計」が最も多く、次いで「子供の教育・進路・就職」、「仕事」、「住居」との回答が多い。

〇 また、父子家庭では、「子供の世話」と「子供の教育・進学・就職」が最も多く、次いで、「仕事」、「家事」との回答が多い。

〇 これらの調査結果等を参考にしながら母子家庭・父子家庭それぞれが必要な情報にアクセスしやすくなるよう、ポータルサイトの構成等について検討


同じ調査によると、お答えいただいた回答に加え、ひとり親家庭は周囲とのつながりに一定のご不安があるということも明らかになっています。行政の相談窓口に相談したことがある世帯は父親ではわずか30.8%です。またひとり親の友人や仲間がいるかについては父親がやはり50%がいないということで、ひとり親同士の情報交換が行える場の提供にもこういったポータルサイトが一役買っていただけないものかと期待しています。口コミや人の紹介に頼って情報収集をしている方が多い中、情報が一元化されるということは大変意義がありますが、こちらに載せる情報としては例えば支援を行う団体情報に加え、行政の相談窓口や支援の取り組みへ的確に繋がるようなサイトにしていただけますよう、お願い申し上げます。


次に

【子供の居場所創設事業】について伺います。昨年から個人的に期待を寄せている子供の居場所創設事業ですが、これを活用すれば子供達への朝食提供事業も可能になるという本事業、昨年度2区でしか行われておらず、なかなか取り組むのにハードルが高い部分があるようなお声もいただいておりその後の展開がどうなっていくか関心を寄せています。そこで

Q.

子供の居場所創設事業の課題と今後の方向性について伺います。

A.

○ 「子供の居場所創設事業」は、区市町村が民間団体等と連携し、子供に対する学習支援や食事の提供、保護者への養育支援などを一体的に行う居場所づくりを支援する事業であり、今年度は2区14か所で実施

○ 本事業により創設された居場所は、日々の子供との関わりや保護者からの相談を通じて、家庭の状況を把握し、支援が必要な場合は、関係機関と連携して支援するなど、子供や家庭を地域全体で支える拠点の一つとなっている。

○ 一方で、区市町村からは、事業実施にあたっては、常勤職員を配置することや、食事の調理が可能な施設を確保することが課題という意見がある

○ 本事業においては、居場所の開設状況などを踏まえた弾力的な職員配置や、近隣の子供食堂と連携した食事の提供も可能としていることから、今後は事業内容を分かりやすく説明するとともに、効果的な取組事例を紹介するなど、区市町村に積極的に働きかけ、より多くの地域で子供の居場所づくりが進むよう、支援していく


ご説明ありがとうございます。今後はさらに事業内容をわかりやすく説明いただき、子どもの居場所創設事業がさらに広がってゆきますように積極的に働きかけを進めて頂きたいと思います。


Q.

親の働き方によらず、多様な保育の充実に向けて認証保育所の果たしてきた役割は大きいと考えます。認証保育所の保育はそれぞれに特色があり、地域によっては自治体が実施している保護者向けのアンケート調査で上位に認証保育所がいくつも並んでいるところもあります。これまで保育の質を図る基準とされてきた児童一人当たりの面積や保育士等の配置数だけでは判断することができなかった、質の高い保育が行われていることは今も各地に人気の高い認証保育所があることからもわかります。

認証保育所制度のさらなる活用に向けて、新年度の都の新たな取り組みを伺う。

A.

○ 都は、来年度、保育ニーズの高い1歳児に対応するため、認証保育所の空き定員を有効活用する仕組みを創設する。具体的には、1歳児を積極的に受け入れる認証保育所に対して、0歳児を受け入れた場合と同額の運営費補助となるよう補助単価の差額を加算する事業を開始

○ また、保護者の多様な就労形態等に対応できるよう、補助対象となる利用時間の下限を一月あたり160時間から120時間に引き下げるとともに、0歳児から2歳児までとしている認証保育所B型の補助対象児童を、継続して利用する3歳児まで拡大する。

○ 認証保育所は、都の保育施策の重要な柱の一つであり、地域の多様な保育ニーズに的確に対応できるよう、引き続き、区市町村とも連携しながら支援していく。


待機児童解消に向けて、認証保育所で1歳児受け入れを促進されるということと、補助対象利用時間を従来の160時間から120時間へ拡大されたこと、また認証B型卒園児が認可園に移行できなかった場合3歳になっても通い続けることができるという制度改正があるということで、これをもって認証保育所がさらに活用されることを望み、次の質問に移ります。

Q.

待機児童対策には保育士確保も重要な課題です。また保育士の処遇改善は定着支援につながりますことから、保育従事者宿舎借り上げ支援事業について伺います。区市町村での運用ルールにひらきがあり、ある区では小規模や認証保育所、また企業主導型で働く保育士が排除されていたり、逆に保育士以外にも対象を広げていたりすると伺います。また、豊島区の地域型保育事業事務連絡会で資料として保育士宿舎借り上げ支援制度の継続廃止が検討されている資料が提出されるなど、継続について不安の声も届く。制度の継続に加え、ルールの開きについての見解を伺う。

○ 都は、平成26年度から、国事業に加えて、認証保育所や定期利用保育事業、保育士以外の職員も支援対象とするとともに、区市町村及び事業者の負担割合を1/8に軽減するなど、独自に充実

○ また、平成28年9月の緊急対策において、国事業では採用後5年目までとされていた要件について、採用後6年目以降の職員も対象に加え、更なる充実を図っており、こうした都の補助要件については、区市町村向け説明会などの機会を通して、毎年周知

○ 保育の実施主体である区市町村は、国及び都の事業スキームや地域の実情を踏まえて、補助対象とする施設種別や職員の要件などを検討し、それぞれ保育人材の確保・定着に向けた取組を展開していると認識

○ 都は、令和2年度についても、引き続き本事業を実施し、保育人材の確保・定着を図っていく


これは東京都に問い合わせをしてもわからないということだったので、都内区市町村の担当課に調査しましたところ、特に区部より多摩地域で小規模保育所や認証保育所が対象外とされているところが散見されました。運用ルールのばらつきについては今の御答弁では実施主体である区市町村が決めること、というような内容をお示し頂きましたが、東京都としての基準は国事業に加えて認証や小規模保育所の保育士さんや保育士さん以外の職員さんにも対象を広げて事業展開しているということです。また継続については既に令和3年度以降の事業をどうする、という検討に入っている区市町村もありますので、引き続き令和3年度以降の事業継続に向けて都としても検討を進め、区市町村に情報周知をして頂きたいと考えます。


Q.次に、

医療的ケア児等コーディネーターについて伺います。先日小児総合医療センターに伺い、患者に個別に生活や教育・福祉の支援を調整するコーディネーターの育成の重要性について伺って来ました。先日厚生委員会でも医療的ケア児童の保育所受け入れについて、陳情がありましたが、在宅呼吸器を必要とする小児患者数は平成17年からの10年間でおよそ10倍強に増えており、在宅医療的ケア児は2016年度で東京都総人口1万あたり1.57人で2140人、在宅人工呼吸児は484人いると推計されています。一方で患者それぞれの状態は様々で、医療的ケアは必要とするものの歩ける、会話もできると言った患者もいます。保育所の陳情に見られるように、教育や福祉に求められる適切な体制整備のためにも、患者に個別に生活や教育・福祉の支援を調整するコーディネーターの配置が急務というお話を伺っていますが、医療的ケア児等コーディネーターの役割とこれまでの養成研修実施における養成実績について伺います。

A.

○ 「医療的ケア児等コーディネーター」は、保健、医療、福祉、子育て、教育等の必要なサービスを総合的に調整し、医療的ケア児等とその家族に対し、サービスを紹介するとともに、関係機関と医療的ケア児等とその家族をつなぐといった重要な役割を担っている。

○ 都は、平成30年度から、相談支援専門員等を対象に「医療的ケア児コーディネーター養成研修」を実施している。

○ 本研修の受講修了者は、平成30年度は52人、令和元年度は114人であり、2か年で166人である。


お答えいただいた研修の受講者、現在2年で166人いらっしゃるということですが、相談支援事業所で医療的ケア児コーディネーターとして働く際に相談支援専門員に報酬が出ないこともあり、せっかく養成講座を修了しても働き続けられる方が大変少ないという課題も伺ってまいりました。今後医療的ケア児コーディネーターの定着支援策についても検討して頂きたいと要望し、次の質問に移ります。


高齢者の自立支援・重度化防止について伺います。昨年事務事業質疑では高齢者の自立支援について、事業所のインセンティブが働いていない可能性を指摘させて頂き、現在どれほどの事業所がADL維持等加算を取得できているかを伺わせて頂きました。1578中、113事業所ということでとても少ないところにとどまっていることから、自立支援や重度化防止の結果・アウトカムを評価する仕組みを早急に設けることを国へと要望していただきたいと感じるものです。

一方で平成29年の介護法改正で区市町村が保険者として高齢者の自立支援や重度化防止に取り組むことが制度化されたことにも事務事業、そして先週の予算特別委員会で奥澤都議からも触れさせて頂きました。国が来年度新たな交付金を創設され、区市町村の取り組みの競争を促していくという内容と認識していますが、具体的に、

Q.

区市町村による介護予防の取り組みを効果的なものとしていくために、都はどのように取り組んでいるのか伺う。

A .

○ 区市町村が介護予防事業を効果的かつ効率的に実施するためには、効果をアウトカム指標により評価しながら取り組みを進めることが重要

○ 都は、介護予防推進支援センターにおいて、区市町村等を対象に、介護予防活動に参加する高齢者の状態像の変化を評価する指標設定や測定方法について、専門的な知見を活かして研修や相談支援を実施

○ また、本年一月、区市町村職員を対象とした研修を実施し、指標を評価しながら通いの場作りを進めている市の取り組みを紹介するなど、PDCAサイクルに沿った効果的な事業展開を促している

○ 今後とも、データを活用しながら高齢者の自立支援・介護予防に取り組む区市町村を支援


正直、この分野については区市町村の担当の皆さんも大変重要政策として取り組まれていると認識していますが、本当に自立支援や介護予防につながるのが何なのかがわかりづらく、一体何をやればいいのかがわからない、という意見が聞かれることもあります。今回東京都の実施された研修では指標評価の方法も含めたとある市の先進的なやり方が紹介されたようですが、本来は指標評価は全ての区市町村で取り組むことができるように、とある自治体の方策を紹介するのみならず都として直接提示・支援することが望ましいと考えます。また、事業所が今後より事業所評価加算などのアウトカムに関わる加算を取得していくことができるように都として効果的な支援策を講じることを要望させていただきます。


【新型コロナ感染症対策関連】

Q.

厚生労働省は8日までに、本格的な流行に備えて医療体制の見直しを検討するよう求め、東京都は外来患者4万5400人、入院患者2万500人、重症患者700人分を推計値として病床の確保が必要とされています。これ自体は対策を取らなかった場合の最悪の事態を想定して推計されたものですが、今の段階で今後の一般医療機関での受入について関係機関と意見交換や調整を開始し、必要な設備改修費の支援や医療体制構築に向けた技術的支援を行うことは重要と考えます。新型コロナウイルス感染症の入院医療体制の整備について、都がこれまで行ってきた取り組みについては先ほど菅原副委員長からの質疑がありましたので質問を割愛します。

私からは少し違った視点もありますので一問だけ伺わせて頂きます。今後の感染拡大を見据えた入院医療体制の確保に向けて、都はどのような取り組みを行うか伺います。

A .

○ 新型コロナウイルス感染症が感染拡大した際には、重症者に重点を置いた入院体制の確保が必要

○ このため、感染症指定医療機関や感染症入院医療機関を中心にさらなる病床を確保

○ 今後は、区市町村や都医師会等の関係機関からなる協議会を開催し、患者の重症度に応じた入院医療体制の構築に向けた検討を実施


新たに、今後協議会を開催し患者の重症度に応じた入院医療体制の構築に向けて検討をされるという御答弁でした。


これは重症者、ハイリスク患者の命を守ると共に医療崩壊を防ぐ、重症、軽症、無症状をそれぞれ分けて対応をすると発表した大阪のトリアージ形式が東京でも進められることになると期待させていただいております。その際に東京都としては司令塔として何らか新たな機関が設けられるのか、そこまではこのご答弁では明らかになっておりませんが、最悪の事態が起きた場合でも対処ができるように今のうちから適切な役割分担を可能にする体制の構築に向けて、検討を進めて頂きますようお願いを申し上げ、また日夜人々の命の安全や暮らしの安心のためにご尽力されていることに心よりの感謝と敬意を表明し、私の質問を終わります。