休業要請の緩和はどのように進めるか?都が案を示しました

本日、東京都の災害対策連絡調整会議で、引き続き休業要請や外出自粛要請が行われていくものの、今後国の示す5月31日までの緊急事態宣言終了後にどう段階的に休業要請等の緩和を進めていくか、について、東京都が考え方の案を示しました。


まず大前提として、都は5月31日までは現在の外出自粛や休業要請を継続するとしています。

その上で、段階的に休業要請の対象や条件等を緩和し、

緩和した際に新規感染者数や感染経路不明者数など、現在の都内の感染状況のモニタリング指標として定めるもので1項目でもその数値が緩和の目安を超える場合は

「東京アラート」なる警告を発動し、

改めて休業を再要請する、ということが示されています。


この「段階的に休業要請の対象や条件等を緩和していく」道筋を示したものが、こちらです。




現在はステップ0であり、

この後ステップ1、2、3、全面緩和、と進んでいくことが読み取れます。

これはまだあくまでも東京都が示した「案」であり、都知事も今日午後の会見で詳細については今後さらに専門家や経済団体などにも意見を伺い行っていくとしています。


そして、このステップ表には示されていませんが、

東京都が現状のステップを次のステップへ進められるかどうかを判断する指標として、モニタリング指標の案が示されています。

こちらです。




この表によると、新規陽性者数が20人以下なら緩和が可能か?と思われてしまうかもしれませんが、実際には「この項目全てにおいて、緩和の目安をクリアーすること」が必要です。

新規陽性者が20人以下であり、かつ、感染経路不明者数がそのうち半数以下であり、かつ、、と、全ての条件をクリアーする必要があるのです。


さらに、最も重要とされる医療提供体制についてはこの表では実績値のみで、目安が示されていません。

現在の都内の入院体制は3300床で、入院中の人数は1199床が最新の数値です。(今週冒頭の某報道は在宅療養者の数を含んでいたため、間違った病床利用率が報道されていました。)

この病床利用率ですが、陽性者数や陽性率に比べ、例えば入院患者数などは実績値としては出るものの、「病床利用率」という形で何割利用していれば安全安心だ、と端的に数値を出しづらい、ということになっています。

それは、病床とは「大量に余らせておく=医療機関にとって赤字が大きくなる」ことを示すこともあり、東京都はこれまでも少しずつ、病床確保を行ってきたという経緯もあり、今後のホテル等も含めた病床数も必要数に応じて柔軟に動く可能性があるということが関係しています。


またこの表には表記がありませんが、重症患者に必要な医療提供体制が人工呼吸器やECMO(人工心肺)の確保です。

現時点で、東京都でコロナ患者でこちらを使っている患者数は54人となっています。

一方で、人工呼吸器とECMO(人工心肺)の総数は一定の数を出すことが難しいとされています。これは、都内の人工呼吸器とECMO(人工心肺)はコロナ患者のみならず、心肺停止の患者、難病患者、術後患者等様々に活用されるもので、その「利用可能数」が日々大きく増減するものであるからです。最新の都内のこれらの利用可能すうは4月28日付のもので、それぞれ人工呼吸器は1670台、人工心肺は105台とされています。

今後、測れるとすれば、「利用可能数」ー「重症患者数」=「受け入れ可能な重症患者数」という見立てが可能になると思われます。


また、検査体制についても注視していく必要があります。

現在は東京都内のPCR検査総数は1日約2500〜3000件となっています。

民間の数に日によりばらつきもあり、この幅があるということです。

この検査数については、今後抗体検査等も含めてさらに拡充を進め、無症状感染者も含め市中感染の状況をより正確に把握していくことが必要です。

この検査体制についてもよく状況と課題を精査した上で、第二波の到来にも備えて緊急事態宣言の取下げを行うべし、と国は表明しました。


今後、ロードマップに繋がる解除基準の目安を示していくにあたり、「項目それぞれを独立して」考えるのではなく、それぞれが相関しているものとして総合的に判断をしていく必要があります。例えば1日の陽性者数が20人以下でも、そのうちの感染経路不明者がいく人か、また後何名分の入院可能病床があるのか、そういったことを総合的に判断することが必要です。


東京都は、国と同じく、緊急事態宣言の続行については引き続き5月31日まで都民の皆様のご協力を要請しているものです。


このような現状も加味しつつ、今後、どういった指標を設け、休業要請や学校再開基準へどうそれを活用していくか、これについては東京都の中でも議論が醸成されておらず、今日の都の発表では学校等については基準等は示されませんでした。

私たち東京みらいでは、現在の段階がステップ0にあるとして、ステップ0の期間中にも段階的に進められることがあるということと、またそのために必要な対策を取る必要があると考え、今週新たに緊急要望を提出したところです。


学校休校中でも、分散登校で生徒の安全確認をすることや、学校校庭の開放方法を検討し生徒や児童の心身の健康のためにできることを考えてゆく必要があります。

給食等の提供についても、各区市町村により補正予算で配食等の検討をしているところや昼食費用の補助を検討しているところがあるようです。これは財政力の違いにより、区市町村間の取り組みに大きな隔たりが見え始めているところです。


特に生活に根差したところ、詳細部分について、さらに東京都は来週以降に具体的に検討を進めるとされています。私たち東京みらいからも、具体的な提言を行ってゆきたいと思います。