小池都政における一期4年間の公約進捗等を検証。

明日は都知事選の告示日です。

小池都知事が出馬を表明したのは先週12日でした。

私もその前から、小池都知事の4年前に掲げた公約と現在の状況を照らし合わせておりましたが、できる限り公平かつ客観的に、また政局ありきの判断ではなく(国政政党に所属をしている元都議などの小池都政の評価は往々に批判ありきで展開されるものがあるため)1無所属都議会議員として、感じるところを記しておかねばと考えています。


まず、知事が掲げた7つのゼロについてです。


1「待機児童ゼロ」


これについては、以下の表をご覧ください。

この表にはありませんが、令和2年度4月時点の待機児童数はさらに1300人減少し、2300人となったと担当局から伺っています。


一概に「4年間でゼロにできなかったから、公約違反で評価できない!」というべきではありません。

注目していただきたいのは、保育サービスの利用児童数の推移です。平成28年度から毎年14000〜16000人ほどの幅で増加しているのです。これほどの利用児童数の増加にもかかわらず、就任2年目以降は待機児童数を減少に転じさせ、認可移行支援事業や保育士家賃借上支援事業など、数多の保育施策にかける予算を増やして質と量の確保を行ったという事実は小池都知事の実績として大いに語られるべき項目であると考えます。


保育の実施主体は区市町村であり、東京都は区市町村が行う保育への補助制度などを通して支援する立場にあります。その中で、保育の量の確保と質の向上に向けて、これほどまでに迅速に予算を拡充し各種施策を展開した都知事は過去に見当たりません。


私も待機児童解消に向けた区市町村との連携について一般質問で取り上げたことも、また保育士処遇改善について委員会で取り上げたこともありました。認証保育所の活用や区市町村間保育格差の是正、多様な保育の推進、またコロナ禍におけるオンライン保育実施等、取り上げた中でまだまだ良い答弁をいただけていないものは存在しますが、小池都知事も都庁福祉保健局も待機児童対策について議員らとも真剣に積極的に意見交換や知恵の出し合いをしてくださってきている印象です。多摩市民から要望のあった自然を活用した保育や、都議選の頃に取り上げた認可外保育施設の指導監督の強化も実際に進んできています。


以上の理由から、待機児童ゼロは現時点では道半ばですが、小池都知事以外にこれほど大きく保育を都政の重点政策として掲げてくれた方はいませんでしたし、今回の知事選においても現段階でそのように見受けられます。


私は希望の塾生であった頃、また都議選に出馬を決めて街頭に立ち始めた頃から、待機児童対策に取り組んでくれる知事を支持することを公言してきました。私の長男は今年もう9歳ですが、たった9年前、都内の待機児童の状況は本当に深刻でした。当時住んでいた自治体で、相談に行けば「5年待ち」と返されるような状況でした。今、都内の保育施設等の受け入れ状況はその頃に比べると劇的に変化したと言えると思います。私の子供でも、昨年度初めて自治体から不承諾通知ではなく承諾通知をいただくことができたのです。


女性が働くということは、様々な選択の連続でもあります。

結婚とともに、出産とともに、子供の成長とともにまた家族の状況とともに、女性の働き方は柔軟に変化してゆくことが求められることも日本ではまだまだあります。

子供を産んだなら、保育所に預けてないで自分で育ててしばらくしてから復帰したら、と言われることすらありました。

けれどもそれでは仕事が途切れてしまう、途絶えてしまう、休みを取るわけにはいかない、そんな女性たちにとっては、安心して子供を預けて仕事ができるというのは生きていく上で必要不可欠なインフラであり、そこを実現してくれる政治家には期待をするものです。

小池都政における待機児童対策は、まだ道半ばではありますが、今まさに保育所に通う子を育てながら働く親として、また数々の保育施策について質疑を行ってきた都議の一人として、ぜひ今後も待機児童ゼロを目指してさらに力強く進めていっていただきたいと願うものです。


2「介護離職ゼロ」

3「残業ゼロ」

この二点については産業労働局で特別調査を行なったり、介護休暇や残業ゼロに取り組む企業にインセンティブを付与する施策を展開するなど、一定の取り組みは進められています。都庁において残業ゼロへの取り組みを強化し、隗より始めよという姿勢をここでも見せてきたことは記憶に新しいと思います。一方で、実態はどうか、といえばどちらも数字が公開されていない部分があることや民間までその取り組みが届けられていないところが課題とも言えます。これらについては全く評価しないわけではありませんが、今後さらに取り組みを強化してほしいと考えます。


4「都道電柱ゼロ」

これについては私も都議会一般質問で取り上げてきました。平成29年、小池都政下において都道府県では初となる東京都無電柱化推進条例が制定され、翌年この条例に基づく東京都無電柱化計画で今後10年の目標が示されたことに関連し、稲城市役所前の都道の無電柱化について都の取り組みを質疑したものです。

現在の都道における電柱の地中化率は以下の表をご覧いただけるとわかりますが、区部と多摩地域を合わせて41%であり、これもこの4年間で完遂しているものではありません。これについては無電柱化事業というのが大変計画から測量、工事実施と予算も期間もかかることもあり、特に島嶼部や多摩地域で今後どのような事業展開を進めていくか、について手法も常時アップデートされてゆく中でしっかりと議論を重ね、着実に進めてゆく必要があります。4年間で無電柱化が完遂できなかったということはある意味無電柱化事業のコストからしても必然であり、これも引き続き首都直下型地震への備えとして力強く推進されるべきものと考えます。

5「満員電車ゼロ」

6「多摩格差ゼロ」

7「ペット殺処分ゼロ」

このうち、7についてのみ、実際には数がゼロとなっていることが報道などでも上がっておりますが、私の個人的な見解としてはこの三点は最も今後さらなる対策の強化が必要な項目であり、まずは実態の調査、そして課題の精査や目標の設定を行なっていくべきであると考えます。

けれども、そもそもこれらについて、小池都知事や都庁担当局が何もしてこなかったと考えるか、と問われれば、そうではないともちろんお答えします。

満員電車については確かに知事選の公約において、二階建て電車などのアイディアが示されたのですが実現可能性としては低いものであったと言われています。それを、時差通勤やテレワークといったソフト路線へと舵をきり、今もなお取り組みが進められています。例えば時差通勤で言えば、混雑時間帯を避けて通勤した場合にポイントが付与されたり、テレワークの推進やサテライトオフィスの設置に多額の予算をかけていることは周知の事実です。


多摩格差については(都庁は認めていないものの、知事肝煎りの政策としては)テレワークオフィスをはじめ各種市民活動支援の拠点等を多摩に配置することや新たに開設することなども散見されていること、

またペット殺処分ゼロについては多大にご貢献いただいたボランティア団体を表彰するなどしながら、官民の距離を縮め、多方面にメッセージを発信することには少なからず成功しています。

ただ、まだまだ実態は変わらない部分が大きい。

その意味で、この三点については優良可で言えば、可、今後より重点を置いて取り組むべきであると申し上げたいところです。


以上、知事の掲げた公約の進捗評価について、独自に記させていただきました。

公約以外で知事に訴え続け、実現の片鱗を見せ始めているものも数多くあります。

同性カップルのパートナーシップを尊重する、条例制定など数々の取り組み。

若年女性の体と人生を守るための、性教育の手引きの14年ぶりの改訂。またモデル授業の実施。

未受診妊婦支援や、児童虐待防止に向けた条例制定ほか各種の取り組み。


これらも全て、これが実現したから完結、というものではありません。

むしろここを起点として、今後さらに取り組みを強化し、多様化させていくべきものです。


より多くの「人」が活躍できる首都東京を目指し、小池都知事が取り組んできた施策には賛同・評価できるものが多いことは事実です。


ただ、知事のご発言や政治姿勢からやや懸念しているのは、今後の都政継続に向けた想いがどれほどあられるか、という点です。

2期目の公約についての検証も、また改めて行いたいと思います。


長くなりましたので、本日はこの辺りで。

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