相談窓口があっても救えない命がある。児童虐待のない社会を目指す討論会に参加させていただきました。

議員同士や行政職員とは勉強会や意見交換を行うことが多い児童虐待というテーマについて、支援者や虐待サバイバー(虐待を受けた経験がある当事者)も含めて意見を述べ合う、オンライン討論会に都議として参加させていただきました。


このような会を設けてくれた奥澤都議をはじめ、ご自身も当事者であり様々な支援活動を行う藍葉真澄さんに感謝する次第です。


つい先日も、都内で自身のお子さんを死にいたらしめてしまった母親が逮捕されるという痛ましい事件がありました。


東京都が児童虐待防止条例を作り、啓発チラシやポスターや動画を作っても、

また、虐待相談のLINE窓口を作っても、

こういった事件が防ぐことができなかった。

このことは、今都政に関わる一員として私自身も心から反省と後悔の念に苛まれます。


例えば、多胎のお子さんを一手に育てている親御さん。

例えば、ひとり親で一所懸命仕事に家事に育児に、奮闘されている親御さん。

例えば、パートナーからDVを受けながら育児をしている親御さん。

例えば、収入が不安定で経済的に大変厳しい中育児をしている親御さん。

例えば、ご自身が児童養護施設等出身者で、頼れる実家がない状態で育児をしている親御さん。また、実家が遠方で育児中の親御さん。


これは単に想定される一例ですが、様々な困難がありながら、大変な育児と毎日向き合っている親御さんがそこかしこに存在しています。

その方達にとって、困ったときに頼れる=行政窓口、ではない、ということをよく耳にします。

本当に困っている人が行政に相談に行った時に、

あれこれと理由をつけて断られた、

努力が足りないと追い返された、

窓口をたらいまわしにされて結局何もしてくれなかった、

悲しいことにそのような話を聞くことが少なくありません。


そしてやはり、この討論会でも、当事者の方からは行政支援のいびつさやかたくなさを伺うこととなりました。


一時保護所や児童養護施設、自立支援施設でお子さん達がどのように「survive」しているのか。

大人達が設けた「支援」の輪の中で、子ども達は何を感じながら、自身を守ろうとしているか。

子ども達は、何を必要としているのか。


私たち議員はまだまだ、学ばねばならないことが山ほどあると感じました。

行政が作っている支援という枠組みが、どこか上目線であったり、どこか排他的であったりするならば、本当に困っている当事者が必要としている支援に変えて行かなくてはならないはずです。それを訴えて、提案し続けて、当事者が「良かった、こういう支援があって」と言ってくれるようなものにできなければ、意味がありません。行政でその支援を行う意味も、また議員がそこにいる意味もです。

多胎児支援についても含めて、今後はさらに「アウトリーチ型の支援」が必要になってくると感じました。

困った、助けて、と声を挙げられる人ばかりではないことを行政は認識すべきです。

ご自身が追い詰められているということ、ご自身が虐待をしてしまっているかもしれないということを認識できていない親御さんもいます。

また、自分が虐待を受けている場合でも、誰かに相談ができない、声を出せない子ども達が多くいることを踏まえて、

「ここに相談窓口があるから、困った人は来てください」という窓口型だけではなく、

ご自宅に育児サポートを届けにゆき、つながり、顔を合わせて、声を聞いて支援につなげてゆく仕組みを作っていくことが必要です。


今年度から始まる、多胎児家庭への家事育児サポーター派遣事業などの東京都の多胎児家庭支援事業や、

多胎に限らずアウトリーチ型の支援を行う在宅子育てサポート事業などに取り組む区市町村が増えるよう、各区市の議員の方々にも連携し取り組んでゆきたいと思います。


この討論会に参加して、本当に育児というものがどれだけ大変なもので、どれだけ周囲の支えを必要とするものか、改めて自分自身の体験や周囲の育児中のご家庭のお話も思い出しながら痛感しました。

長島昭久衆議院議員がお話されていたフィンランドのネウボラが、東京都・日本でも実現していけるように、今は切れ目だらけとなっている子育て支援をなんとか切れ目のない支援に変えて行かねばなりません。

駒崎美樹議員は子ども宅食のお話をされていましたが、こちらは本当にアウトリーチでご自宅に食料品等を届けていく中で支援へつなげてゆく、素晴らしい取り組みです。


横に縦に斜めに繋がりながら、「子育てを、社会全体で一緒にやろう」というくらいの空気感が、もっともっと強くなるように取り組んでいきたいです。



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