救急たらいまわしを防ぐために。新たに東京ルールが始動しました

連日、新規感染者数が50人以上という状況が続いており、感染経路不明者数も少なくなく、非常に緊迫した空気を感じています。

そんな中、昨日、東京都は第31回対策本部会議を開き、感染状況のモニタリングについて数値基準なしの新指針を公表しました。


未知のウイルスとの闘いの中で、わからないことや最適ではないやり方をしてしまっていたことなどをその都度議論と検証を重ね、最も良いものを採用していくことは重要です。

ですが、東京アラートや当初のモニタリング指針の評価や検証を行った上で、どう言った点に不備や不具合があり、指針そのものを見直すのか、都民をはじめ全ての人に丁寧に説明をしていく必要があるとも感じています。


少なくとも、昨日の会議の内容を伺った段階では、具体的な数値基準を明確にしないことは都民にとって大変わかりにくいこともあり、個人的には目安として示せる部分を幅としてだけでも示すべきではないか、と感じています。

今後、東京都は専門家会議を開き、週に一度のペースで感染状況と医療提供体制の二軸から対応を決定していくことになります。対応の影響の大きさ如何によっては、審議会に諮問にかけることも検討されています。


兼ねてからブログでも書かせていただいている通り、感染状況のなかでは新規陽性者数そのものよりも、感染経路不明者(接触歴等不明者)の占める割合が大きいか小さいかが重要です。これが大きければ現在の検査で大半の感染者やクラスターを追えていないということを表します。接触者追跡アプリの登録をされている市民の数もまだまだ大変限定的ということもあり、徹底的にクラスターを追うという作業が1月からの東京都の対応の軸であるはずですが大変不安があると言わざるを得ません。


また、医療提供体制については救急医療の状況と病床確保状況が逼迫していないかを常に見ていく必要があります。これについては正直、専門家の週に一度の会議では不十分ではないかと感じます。今現在は重症患者数は少なく、入院体制にも余裕がありますが、例えば4月のように一日50人〜200人のペースで入院患者が増えていった場合、1週間待てば東京都の医療提供体制の状況は大変逼迫している可能性が高いです。


どれほどの頻度で、どんな場所で意思決定をしていく、という最低限の形を整えたことは大切なことではありますが、形を重視するあまり対応が後手になるようなことがあれば本末転倒です。専門家会議は週に一度と言わず、必要な際には召集し迅速な対応をとれるようにして頂きたいと思います。


さて、第一波の真っ只中にあった4月には、東京都内で救急患者の搬送が受け入れ先を見つけることに時間がかかり、たらいまわしされるケースが相当数あった、と報道されました。

この事実関係については現在確認中ですが、こういった事例を今後防ぐべく、東京都福祉保健局が消防庁とも連携し、昨日から新型コロナ疑い救急患者の東京ルールを開始しました。


「新型コロナ疑い救急患者」とは、特に4月のたらいまわし事例の当事者となったと思われる「発熱等のある救急患者」ですが、例えば事故や急病、難病の方、また妊婦さんなどもその中に含まれます。

疑い患者の定義が大変広いこともあり、消防救急隊員は皆さん防護服を着ながら搬送に当たっていると、今週新庁舎の視察に伺った多摩消防署長をはじめ皆様からもお話を伺ってきました。


コロナ疑いの救急患者さんは、特にコロナ由来の発熱や咳以外の理由で、大変緊急を要する場合も多いです。

脳卒中や脳梗塞、妊婦さんの破水や出血、また交通事故などで一刻を争う場合に、救急搬送の受け入れ先を見つけるために数時間かかるということがあってはなりません。

本日、今回のルール実施で、疑い患者さんでも受け入れていただける①救急医療機関が都内に95、それでも受け入れられなかった場合に必ず受け入れる②救急医療センターが27あると伺いました。また、今後も協力をさらに求めてゆくということです。


比較的状況に余裕のある今だからこそ、しっかりと検証し、第二波への備えを進めてゆかねばと感じています。

東京都へも、重ねて改めての要望を行ってゆきたいと思います。